2013 vol.2 未来に向かって、自分たちで出来ること
2013年2月23日(土) 生涯学習プラザ大会議室 【参加者数】75名
OST(オープンスペース・テクノロジー)という形式のワークショップを行いました。OSTは、休憩時間のようなリラックスした雰囲気の中、参加者自らが解決したい問題や議論したい課題を提示し、進行の段取りも自主的に決めるなど、個人の主体性を重視して大人数の創造性を引き出す手法です。まず、参加者約70人が輪になって、即席の分科会に分かれるためのテーマの募集を行います。前回のワークショップの結果として出てきた11のテーマはあらかじめ並べてあり、取りたい人が取ってメンバー募集としてもよし、新たに白紙に書いてメンバー募集をするのもよし。十数名の方が次々とテーマを掲げ簡単な紹介。メンバーの募集が起きました。挙げたテーマで内容の近いものは合体したりして、8つの分科会が始まりました。
対話が進んだころに、「イブニングニュース」と呼ばれる発表をしました。それは誰がどんなアクションをいつ行うか、に焦点を当てるものの、まとめない、結論づけない、中間報告方式です。いくつかの具体的なアクションが浮かび上がりました。 <復興と再会>分科会からは、警戒区域の、震災時のクラスで再会する「一日富校(富岡高校)プロジェクト」。<子どもたちにきっかけと遊び場を>分科会からは、子ども自身がやりたいことを話しあう「いわき子ども未来会議」<高校生>分科会からは、ここに参加しているリーダーシップある高校生だけでなく、ごくふつうの子たちを「対話」の場に誘い出す「いわき高校生未来会議」。ほかにも、廃炉作業の人をねぎらうアクション、いわきの大人をごまかさない大人にするアクション、高齢者の活躍のチャンスづくりアクション、などなどたくさんのアクションの素地が見えてきました。
【まとめ】
キックオフとして声掛け制で参加者を募り、第1回、第2回と開催してきた中で、継続開催を望む声、「いわきのことをこんなに真剣に考えてくれる大人がこんなにもいるんだ!」という高校生の声など、事務局としては確かな手応えを掴みました。次回からは自由参加のオープン開催。より多様な人が参加し、多くの意見や知見の共有が図られ、未来への具体的なアクションに繋がっていくことが期待されるプレ開催となりました。
★ ファシリ・アイ ★
自ら手を挙げる人の訪れを待つ。市民からの復興アクションを生む対話の場、第2回では、OST(オープンスペース・テクノロジー)形式の場としました。参加者約70人が輪になって、即席の分科会に分かれるためのテーマの募集を行います。11のテーマ。8つの分科会。この日生まれた、9つのプロジェクトの種。 ファシリテーションは、端的に表現するなら「ふたつの世界の住人になる」行為。こちらの世界に共感し、こちらの世界に共感できない世界にも共感する。こっち側でだけ対話するのではなく、あっち側からも世界を見てみて、ふたつの世界を行き交わせる言葉のバリエーションを増やす。共感と棲み分けが、プロジェクトスターターの出現の機会を増やし、自ら手を挙げた人に次々と勇気を与えていきました。
(ファシリテーター:田坂逸朗氏)