原発事故と子どもたち
2013年12月14日、各クラス共子どもたち一人ひとりの絵を持ち寄って学習会が開かれました。子どもたちに絵を教えることなく子どもたちが体験したこと、感じたことをそのまま描く絵は、子どもたちの体のありよう、心のありようが表現されます。年長児担任からはマジックで描く絵の線の弱さ、日常生活での主体性の乏しさが子どもたちの現状として提起されました。
今、在る子どもたちの育ちには、それぞれの子どもたちの歴史が秘められています。その歴史を紐解き、原因を探り、一人ひとりへの対応を考え支援していくことが保育者の役割です。主体性は歩行の確立した2、3才頃から主体的に動き回り、時には危ないこともありながらも「コレナーニ」「アレナーニ」と探索し経験することによって培われ、獲得してゆきます。
今年の年長児たち(5才児、6才児)。振り返れば2年9ヶ月前、原発事故の起きた時、年長児たちは2才、3才時期を過ごしていたのです。毎日が屋内での生活。そして登園、降園時にも道端の草、花にも触れられませんでした。
今年の年長さんに2才、3才の時期を生き切らせてあげることが出来なかったこと、子どもたちから自然を奪ってしまったことに「未来会議」に参加するものとして大人の責任をひしひしと感じています。
いなごを掴めない年長児もいますが、もうすぐ小学校です。